保存研究会 保存情報「京味もと井」(データ発掘)

京味もと井(きょうあじ もとい)
覚王山日泰寺の西隣、160坪の黒塀に囲まれた広大な敷地に洋館付き住宅が建つ。
腕木門の白い暖簾を潜ると高低差のある広い庭が広がり石畳の先に洋館の玄関が見える。
洋館はメープルの腰板と庭に面する3連窓と、折り上げ天井が特徴で、2階建の和館広縁へと繋がっている。広縁の西側に階段があり2階の縁側から座敷2間へと続く。

10年程空き家だったが保存状態が良く、2021年に京料理店としてオープンさせた。20席程の店として1階座敷をカウンター席に改装。2階は2室の個室で可変なく利用。閑静な住宅地の中で美食を味わう京割烹店として活用されている。
無双窓や透彫、組子細工など、丁寧な伝統技術を残し、築85年の日本家屋の良さを活かして、出来るだけ可変なく最低限の改装を手掛けている。
可変部分も自然素材にこだわり、樹齢300年の赤杉に浮造りを施したカウンターや市松張りの天井板、透かし欄間を空調吹出カバーへ転用され、新旧の職人技が融合された空間が見所となっている。
MAP

DATA
所在地:名古屋市千種区西山元町1丁目58
建設年:1939年(昭和14年)建築
2021(令和3)年 店舗改修
構造・規模:木造平屋一部2階建 桟瓦葺き
川口 亜稀子(JIA愛知)
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